創業50周年のごあいさつ
ケイビーエス株式会社は、2018年1月1日をもちまして創業50年となりました。
印刷業界を巡る大きな環境の変遷の中で、こうして50年ものあいだ営業できましたことは、ひとえに、関係各位のご支援ご厚情の賜物と心より御礼申し上げます。
50年と一言に申しましても、順調であったときもあれば、苦しい時期もありました。
弊社は、1968年に故・高仁鳳会長が前身会社である僑文社を設立したのが始まりです。創業当初は、韓国語の印刷物を制作する印刷会社として、主に地域に多く住んでいる在日韓国人のために貢献してきました。
活版印刷ではハングルの活字を字母づくりから始め、印刷の方法が写植機に移行すれば、ハングルの文字版を導入し、いち早く対応してきましたが、電算化の時代となり、コンピューターを利用するようになってからが、本当の挑戦の始まりとなりました。
80年代に入り、電算写植機が日本で使われるようになった当時は、韓国ではまだ電算写植機が存在せず、韓国から導入することができませんでした。そこで、日本で電算写植機を製造していたモリサワ社に協力を依頼して、世界初のハングル電算写植機を開発し、いち早くハングル印刷の電算化を果たしました。
90年代、マッキントッシュによるDTPの時代に移行してからも、いち早く多言語RIPを開発し、ハングルだけでなく、中国語やタイ語など、他の言語も手がけるようになりました。この頃から、在日韓国人社会だけでなく、日本社会での外国語印刷の需要も増え、さらに顧客層が拡大していきました。
21世紀に入ってからは、インターネットの普及によって、紙媒体の需要が縮小し、印刷業界全体が苦しい時期を迎えています。また、ソフトウェアの発展に伴い、外国語印刷の障壁がなくなっていき、今ではさほど苦労することなく外国語の印刷物を制作することができるようになりました。
しかし、昨今は日本人自身がこれまで気づかなかった「日本の良さ」が再発見され、空前の日本観光ブームとなっています。そして、来る2020年には東京オリンピックが開催され、さらなる外国語印刷物の需要も急増することと思われます。
ケイビーエスは、これまで培ってきた多言語印刷のノウハウを投入し、世界の人々が互いに理解し合うために、歩み続けます。
皆様には、今後とも変わらぬご指導ご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
ケイビーエス株式会社 代表取締役